こんにちは。小田原のみかん農家、湘南ゴールド、下中たまねぎ販売の香実園いしづかです。

今日は、寒かったですねー。
千葉県銚子市では、90年ぶりに遅い雪の記録を更新したそうです。

神奈川県小田原市の「香実園いしづか」では、降雪はありませんでしたが、今日は、まさに季節外れの寒さでした。
連日の雨で、できる作業も限られて、少しは体を休めたりメンテナンスをできたのは良かったのですが、こうも暑かったり、寒かったり極端な天候が続くと作物が少し心配になります。

今の時点で、特に心配なのが、「下中たまねぎ」です。
香実園の「下中たまねぎ」は、一生懸命畑を世話してる甲斐もあって、今年もこれまで比較的順調に育ってきました。
しかし、この季節外れの寒さは、危険!

ネギ坊主(塔立ち)が心配です。

ネギ坊主(塔立ち)とは、収穫の時期が近くなってたまねぎが葉っぱの先に種を付けてしまい、葉っぱと、たまねぎの実の中心が固い状態になってしまうことです。
たまねぎ畑で、他のたまねぎの葉っぱはみんな倒れているのに、葉っぱがピンと立っていて、先端に花のようなものがついているのがそれです。採れたてならば、そんなに問題はないのですが、少し経つと芯は固くて食べにくいし、ネギ坊主(塔立ち)のたまねぎは保存には適しません。

本来ならば、種を残さない品種のものが、厳しい寒さにあたることによって、種の保存の本能が働き、種を残そうとそのような状態になってしまうそうです。
育ちが良いもの程なり易いので、順調に育った畑に季節外れの厳しい寒さがくると、大変危険なのです。(あまり育ってなくて小さいものは、種を付ける能力がない。と言われています。)

IMG_2617 たまねぎ畑 三月トラクターと
(写真は一か月前のもの)

たまねぎを始めとする農作物は、長い年月をかけて、品種改良がされています。
品種改良の為の、基本的なデータになるのは、平年並みの一年間の気温や降水量などの気象情報です。
我々農家も、毎日、天気予報を「そんなにー。」という程、真剣に見て、農作物の管理をしていますが、今日のような極端な“季節外れの”気候には、対処しきれません。
自然相手の生産活動をしていることを実感します。四季折々の普通の天気が一番なのです。

なんとか、被害も少なく、甘く美味しくて、保存もしやすい「下中たまねぎ」が、たくさん採れればいいのですが。
収穫まで、あと一か月弱です。

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(写真は昨年の収穫風景)

下中たまねぎはこちらから。