こんにちは、小田原のみかん農家、湘南ゴールド、下中たまねぎ販売の香実園いしづかです。

昨日は、天気予報に悩まされました。
数日前から、週間天気予報は雪。
作物の生育状況が、天候や気温に左右される生産農家にとっては、その日、予定通りに仕事ができるかも含めて、天気予報はとっても大事です。
自分もみかん農家になる前、学生やサラリーマン時代には、朝のNHKで何回も天気予報を繰り返すのをを見て、「さっきやったからいいじゃん。」と思っていましたが、今では、スキをみてはチャンネルを変えようとする子供に「天気予報は大事なんじゃー」と大声で注意してしまう程です。

という訳で昨日の天気予報は雪。
何が一番心配だったたと言うと、「湘南ゴールド」です。
「湘南ゴールド」は、もともと知る人ぞ知るとっても甘くて美味しい柑橘、しかしながら実がとても小さく皮が硬くて剥きづらい「ゴールデンオレンジ(黄金柑)」を、少しだけ実を大きく、そして手で皮を剥きやすく品種改良したものです(湘南ゴールドの親がゴールデンオレンジということ)。
食べやすくなったのはいいのですが、栽培するほうとしては、皮が薄くなったことで、冬の寒さによる果実の凍結が心配になりました。

皮が厚い甘夏などは、多少の寒さでは果実の中身まで凍ってしまうことはほとんどありません。
「湘南ゴールド」は皮が薄いため、あまりに寒いと中身まで凍ってしまうのです。一度凍ってしまった果実は、おそらくその時に食べれば冷凍みかんのようで美味しいのかもしれませんが、その後収穫しても、味に苦みが出て、ひどいものでは、水分も抜けてしまって、とても美味しいとは言えないものになってしまうのです。
具体的には、気温がマイナス3℃より低くなるところでは、「湘南ゴールド」の栽培ができないと言われています。
ここのところ、夏は暑く冬は寒い日本では、結構厳しい条件です。

だから、そろそろ収穫の時が迫ってきた今日この頃、天気予報からは目が離せないのです。
ただ、香実園の「湘南ゴールド」には、木自体をすっぽり包みこむような鳥獣被害防止用のネットが掛けてあり、昨年の大雪の時にはネットに雪が積もって、寒さをしのぐかまくらのような状態になったのか、果実の凍結はほとんどみられませんでした。


その代わりに、雪の重さに耐えかねた枝が何本も折れてしまいましたが・・・。

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結果的に、昨日の天気は、寒かったですが、果実が凍ってしまう程ではなく、雪が積もって「湘南ゴールドの」木を折ってしまうこともなかったので、ホッと胸を撫で下ろしました。
子供達は、「雪じゃなくて雨で、つまんなーい。雪であそびたかったー。」と言っていましたが。

「湘南ゴールド」収穫まで、気を抜けません!