こんにちは、小田原のみかん農家、湘南ゴールド、下中たまねぎ販売の香実園いしづかです。
先日、仲間の先輩のつてで、横浜市のネギ農家を視察させてもらいました。
「横浜市でネギ農家?」神奈川県の西部、小田原市でブランド化を目指す下中たまねぎの生産者としては、そんな都会の街中で、視察させてもらうほどの本格的な農業が行われているのかな、などと思いながらも期待を胸に東海道線に乗り込みました。
電車に乗っている約40~50分間で、仲間で今回の話を持ってきてくれた下中たまねぎを頑張っている先輩の話を聞くところによると、もともとは畜産農家で、長ネギを始めたのはここ数年。畜産業も続けながら、長ネギの大きな取引先を開拓して、どんどん生産を拡大させているとのこと。「一体どんな人なんだろう?」期待は高まります。
JR戸塚駅に到着。しばらくすると、この農園の経営者で上下作業着姿の男性が自動車で我々を迎えに来てくれました。
まず最初に、選別、袋詰め等の荷造りをする作業場に連れていってもらいました。土の地面に、運動会などで使うテントを二張り並べてあるだけの作業場で、まさに老若男女四名のメンバーで粛々と作業を進めていました。
「こんなところで、暑い日も寒い日も毎日大変だなぁ。」第一印象はそんな感じでした。しかしながら、そこで説明をしてくれた若い男性の話を聞いていると、過酷な労働を強いられているような暗さはなく、どちらかというと楽しそうでした。
畑での作業や出荷方法などの説明をうけ、次に、長ネギ畑へ移動しました。
移動の車中で、経営者の方にいろいろ話を聞きました。
長ネギ畑は、借地が多く、いろいろな所に点在していて合計の広さは、現在三町歩。
「ゆくゆくは六町歩にしたいと思っていて、土地の確保も含めてそれができるだろう。」
「従業員は、パート雇用ではなく、社員。四人とも。」
畑を見る前に、なんだかこの農園の凄さが垣間見えました。
まず、神奈川の農家としては、現在の栽培面積が大きい。そしてさらに拡大できるものとしている。
次に、従業員の雇用形態。大半の大規模農家は、経営者の他は、家族労働や、パート雇用、各地からの研修生などが作業を行っています。
みんなが社員という雇用形態は、稀です。
これから大きく伸びて行くんだ!との期待のもと、社員という安定した身分で働けているので、毎日頑張れるのかな。と思いました。「長ネギで一発当ててやる。」というような意気込みを感じました。
見せてもらった長ネギの畑は、横浜の住宅地の横でしたが、とても広々としていて、整然と長ネギだけが植えられているその景色はなかなかのものでした。
横浜市のような都市部で、自主独立、生産農家としてバリバリにやっている姿を見て、どこでもやる気とある程度の資本、そして行動力があれば夢に向かった農業経営ができるのだ、ということを実感して帰ってきました。
作業着姿の専務のお話は、もともとの専門の乳牛の事業や他の部門のお話も含めて、盛り沢山、豪快でとても興味深いものばかりでしたが、長ネギ以外の他の話は、またの機会に。
視察させてもらった農園は、『有限会社 小野ファーム』さんです。
⁂今回は、下中たまねぎの先輩の旧知のつてで、視察させてもらいました。
「我々も、下中たまねぎに夢をのせて頑張るぞ~!」
と、仲間の結束を深めた1日でした。